30歳半ばになっても
GPZ900Rで馬鹿みたいにとばしていた。
”死んだら死んだで仕方ない”
と思っていた。
そんな時、子供が産まれた。
でも実感はなかった。
子供が少し喋れるようになってきて
俺は父親なんだと感じるようになった。
”この子と一緒にいたい
この子に俺の知る全てを教えたい”
そう思うようになっていった。
そして、ある日
高速で200キロオーバーの世界でフッと思った。
”死んだら不味いんじゃないか!?”
それでもGPZ900Rに乗れば
必ずアクセルを開けていた。
脳裏をかすめる子供の顔。
でも・・・・
・・・・・・
俺は体感スピードに対する欲求を
止められずにいた。